2020年4月18日土曜日

石音の大きさと相手の感情を遮断するだけで二子強くなる

こんにちは。山田です。
今回は、「相手の動作からくる集中力の低下」について、話していきたいと思います。

皆さんも体験したことはあると思いますが、今までこういった事はありませんでしたか。

①「めちゃくちゃ大きい音で石を相手に盤に打ち付けられ、びっくりする」

②「相手のぼやき(まいった、等)につられて優しい手をうってしまう」

正直あるあるですよね。囲碁あるある。こういったものは自分の打つ手を変えてしまう=集中力が下がる原因につながります。

ただこれは仕方のないことです。相手も悪気なくやっている人も多いですし結局勝負はこちら側、己自身の問題となってくるわけです。
そこでどう向き合っていけばいいか。自分の心の持ちようで対処するのがおすすめです。

まず①、これは意外と厄介で、相手がいい手を打った時ほど石音高く打ってくる可能性が高いです。正直それを悪とするわけではありません。お互い強く打ち合う碁というのもまた楽しいはずです。
ただ、それはお互いがそうであるときの話であり、大抵の場合はそうではありません。
相手のことを考えなきゃならないんですね。つまり自分が不快に感じる事があったとするならば、それもまた相手も同じこと。なので自分自身は普通に石を置くことを心がける。
これが対処法です。

さて、何が対処法なのか、これではわからないと思いますが、これが対処法、心の持ち方です。自分が普通に打ち続けるようにするのです。いつか相手も気づいてくれないかな、と。嫌がる人もいるんだから石はこう打つんだよ、と打ちながら諭すイメージでしょうか。局後直接言うのは正直ナンセンスです。そこに勝負があるので、水を差すような事になってしまう可能性があるからです。第三者が言うのがベストですが。

そうこうして対局していくうちに、いつか石を甲高く打つ打ち手が幼く見えてくるはずです。これが自分の世界だと、自信をもってください。相手が幼くみえてくると、かわいくなってくるものです。余裕をもって自分の一手一手が着手できるようになります。
自分のほうが精神世界が優れていると、自信をもつことです。
この領域までくれば、自然と気にならなくなり、余裕をもって対局に臨むことができます。

さて以上が①の私なりの対処法です。中には強く打ち合って対抗する人もいますが、やっぱり喧嘩と同じで同じ土俵にたっては、もうすでに負けていると私は思ってしまいますね。


さてでは次は②、相手のボヤキについてですが、これは正直僕も人のことを言えたものじゃありません、というか、私が神と拝める羽根直樹神ですらこれは漏れてしまうシーンをみかけます。

できればしないに越したことはないのですが、どうしても自分が頭おかしい手を打った時はしょうがない部分はあります。最小限にとどめるか、失礼しますと離席して、日本棋院のまわり5周くらいして頭を落ち着かせましょう。
※ちなみに僕も落ち着かせるため3周はしたことあります。さすがに持ち時間が気になって戻りましたが・・・

このボヤキについては、ひたすら遮断するしかありません、遊びなら会話しながらでいいですが、勝負ならなおさら。それは相手の諜報、謀略かもしれません。聞いていいことないです。右から左に受け流しましょう。しかしこれをするのはとても難しいことです。
何度も経験を積んで、盤にだけ集中できるよう訓練しましょう。

そして、自分が一切何もしゃべらなければ、相手より精神レベルが高いのでそこで余裕を感じてもよいと思います。まあ僕はちょっとできないですけど(笑)

余談ですが、このボヤキについて僕はプロ試験で何度も目にしてきたことがあります。

プロになっていった人は完全に2種類でした。
「うるさい!!!」といって場を一瞬で静めるパワープレイヤー。
ひたすら沈黙して(というかコイツ碁盤しかみてねえ・・・)打ち続ける猛者。

この2種類の猛者は、ほぼほぼプロになっていきましたね。
ぼくはどちらかというと他の人のボヤキにのっかって漫才しはじめるダメプレイヤーでした。
そりゃプロにもなれんわ!(笑)

※稀に漫才プレイヤーが入段することもあります


最後で説得力がなくなってしまいましたが、この「相手の動作に対して感情を遮断すること」これがうまくできるようになれば、本当に2子レベルで棋力が上下します。これは私レベルでもそうです。今回は私なりの方法でしたが、ぜひ皆様の参考になれば幸いです。

                                山田 凌馬













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